あるくにに おかねもちが たくさんすんでいる まちが ありました
しかし このまちは かなしみに つつまれて いました
それは たにんを おもいやるきもちを しらない こころのまずしい
ひとびとが すむ まちだったからです


このまちで りょうしんから すてられた おとこのこが すんでいました 
かれは おさないころから ひっしで いきてきました
たべるものも きるものもなく まいにち ひたすら あるいて
たべものを めぐんでもらって いました



あるさむい ふゆのひ おとこのこは おおきな いえの まえに たっていました
「おなかが すいて フラフラです どうか たべものを わけて ください」
そのいえの おばさんは おとこのこの みすぼらしい すがたを みると
ピシャリと とを しめてしまいました



2につづく